人々の安心の、その先へ。

Saito-Kakei Laboratory

FOR CYBER SECURITY

2023年度 研究室紹介ページ

【配属希望者向け】研究室のご紹介

今年も研究室配属の時期がやってきました! 配属希望者の皆様向けに、齋藤・掛井研究室の情報・魅力を簡単にご紹介いたします!

教員ご挨拶

藤彰一 (教授)

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情報セキュリティは日々重要性を増しています。クラウドやIoTの普及によって、セキュリティが必要な領域が増え、さらに従来領域でのセキュリティの在り方も変わってきています。弊研究室では、システムやネットワークに関連したセキュリティ技術を研究することで、世の中の安全・安心そして安定を目指します。「自分の情報は自分で守るんだ!」、「自分で安全なシステムを作るんだ!」という皆さん、一緒に頑張りましょう。

井将平 (助教)

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初めまして、掛井です。セキュリティは好きですか? 信頼しては、裏切られ、戦っては、破られてと、なかなか忙しないフィールドです。目には見えないセキュリティ。数学や暗号、あらゆる言語を駆使して、俯瞰することが必要なのかもしれません。……どうでしょう? 伝わってますでしょうか? そもそも、この腑抜けた顔()の持ち主は誰なんだ? なんて、思われていそうです。どうしたら、信じてもらえるでしょうか? 齋藤先生に一言もらいましょうか? 「彼()が掛井だ」と。……結託しているかもしれない? やれやれ、困りました。それでは、学長に一言もらいましょうか? ……忙しすぎて無理そうです。そういえば、あれがありました。職員証。名工大から発行されています。これを確認してもらうのはどうでしょう? なかなか、いい考えかもしれません。やっと、信頼してもらえそうです。でも、この紹介文は研究室サイトに掲載されているのでした。インターネットの世界で、どうやって信頼してもらえばいいのでしょう? 困りました。不安がまたひとつ増えました。それなら、研究でなんとかしましょう。

齋藤・掛井研究室の得意分野

OS

Operating Systemです。弊研究室では「OSは使うものではなく作るものである」というモットーを掲げ、研究に必要であるならばOSの深い部分に手を入れることも厭いません。Androidや汎用Linux、セキュアOSなど、研究の対象によって取り扱うOSもまちまちです。

ネットワーク

Networkingです。クラウドやIoTという言葉がバズワードとまで言われる現在、事実として計算機一台で完結する処理は少なくなってきています。したがって、協調動作の要とも言えるネットワークは極めて重要と言えるでしょう。

セキュリティ

Securityです。昔はハッカーの力試しであった攻撃も、昨今では金銭や政治的活動のためにより悪質化、高度化しています。最近では電子決済サービスに対する攻撃も話題となりました。弊研究室では、OSとネットワークを基盤とし、安全・安心・安定の三要素を満たすシステムの研究に力を入れています。

齋藤・掛井研究室の3つの研究班

研究室に配属されると、各学生は更に3つの班に振り分けられます。各班はそれぞれ異なる研究テーマを扱っています。研究室配属後に、まずは各班それぞれの研究に関する課題をセミナーで取り組んで、どのようなことを研究しているのかを眺めてみます。その後、先生方との面談を経て、各班への配属が決まります。

IoT班の雰囲気

IoT班では、異常検知やシンボリック実行を活用した研究などIoTのセキュリティに関する様々なテーマについて研究を行っています。研究テーマは先生からアドバイスをもらいつつ、論文調査などを行って決めていくことができ、また、先輩たちのやっている研究テーマを参考にすることで大まかな方向性を決めることもできるので、「自分だけで研究テーマを決定できるか心配」と考えている人も安心してください。

Android班の雰囲気

Android班では、アプリからの情報漏洩検知やバイナリ解析など様々なテーマについて研究を行っています。 週一回のグループミーティングで進捗を報告し、アドバイスをもらうことで自分のやるべきことを明確にできます。 自分の興味のあることはもちろん、先生と相談して、先輩方の研究に関連した研究テーマを設定することができます。 そのため「研究テーマをどう設定すればいいかわからない!」と心配する必要はありません。

認証班の雰囲気

認証班では、公開鍵基盤やブロックチェーン、個人情報保護、セキュリティプロトコルの検証に関することなどそれぞれのメンバーが様々なテーマについての研究をしています。この班は掛井先生の担当で、週一回のグループミーティングで進捗を報告します。研究テーマの設定は自分でやりたいこととするのはもちろん、先生から提案されたテーマとすることも可能です。「研究テーマが見つかるかな…」といった不安を抱く必要はありません!

齋藤・掛井研究室の魅力

セキュリティ技術の研究

ITにおいて、セキュリティは年々その重要度を増しています。 弊研究室は情報工学専攻の中で唯一セキュリティを専門にしている研究室です。研究を通して、ITの安全性向上に貢献しています。世界的に研究も活発で、非常にやりがいのある分野です。

ゆったりとした空間

壮大な研究を着想するためには何が必要だと思いますか。能力? 協力関係? 確かにそれらもありますが、何と言っても作業環境が重要です。 弊研究室では、各自の研究の思考を阻害しないよう、ゆったりとした空間を提供しています。もちろんカスタマイズも自由自在。

この写真はある学生の机を撮影したものです。ディスプレイを二台置いて、さらに各種小物まで揃えているようですね。塩は一体何に使うのでしょう……おっと、細かい話はともかく、一人一人がこれくらいの広さの中で作業が可能です。

学生への信頼に基づく自由度の高さ

高い自由度は信頼の証。 弊研究室ではコアタイムがないので、アルバイトや家事などを諦める必要はありません。 そもそも、研究室に居るからといって成果が出るわけではないのです。自分に最適な場所と時間で効率よく研究成果を出すことができます。その力を、弊研究室は信じています。

もちろん、研究室に来れば先輩や教授のアドバイスを受けることもできます。要はバランスですね。

過不足なく整った設備

研究には実験と実装がつきもの。十分な設備がなければやっていけません。弊研究室では、研究と直接関わる機材、すなわち常用の計算機やディスプレイは一人につき十分な数支給されます。ディスプレイについては三枚使っている人もいます。その他、機械学習のための高速な実験機なども利用可能です。研究に応じて柔軟に対応します。

また、書籍も豊富です。OSやネットワークに関する各種専門書も一通り整っていますし、技術評論社の『Software Design』のような技術系雑誌も定期購読しています。誰でもこれらの書籍は読むことができます。情報の習得のみならず、研究アイディアの発見に繋がるかもしれませんね。

各種コンテスト・イベント・カンファレンスへの参加

対外的な活動はスキル向上や経験という意味で大いに役立ちます。弊研究室では、各種コンテストやイベント、カンファレンスへの参加を奨励しています。例えば、2019年度にBlackHat USA(ラスベガスで行われるセキュリティ関連の国際的カンファレンス)へ学生二名が参加しています。 また、和歌山県で行われた情報危機管理コンテストには一チームあたり学生四名で毎年参加しており、2019年度は文部科学大臣賞、2022年度は経済産業大臣賞、2023年度は二チームが参加して経済産業大臣賞とテクニカル賞をそれぞれ受賞しています。また、CTFの大会であるSECCON等にも参加しており、学生が研究の合間に、こうしたコンテストのための研究室内勉強会を開くこともあります。

研究室紹介スケジュール-2023年度

研究室紹介の開催日時

研究室紹介の開催日時は以下のとおりです。ご都合のよい時間に是非お越しください。研究室紹介では、研究室に関するスライドを使った説明、質疑応答及び、簡単な研究室の見学を予定しています。

状態 日時 場所
10月13日(金)10:30 21号館5階516号室
10月18日(水)13:00 21号館5階516号室
10月18日(水)13:45 21号館5階516号室
10月23日(月)16:20 21号館5階516号室
10月24日(火)15:25 21号館5階516号室

※一回あたり30〜40分ほどのご案内となります。

研究室紹介への参加方法

研究室紹介に参加を希望する学生は、各回の開始時間前までに規定の教室に集合してください。ただし、事情があり対面での参加が難しい場合には、Teamsを利用してオンラインで参加できるようにしますので事前にご相談ください。

先輩の声

M2: 松浦さん

M2: 松浦さん

齋藤・掛井研究室では、サイバーセキュリティに関する研究を行っています。そしてIoT、Android、認証の3つグループに分かれて、各自が研究に取り組んでいます。自分が所属しているIoT班では、主にIoT機器における異常検知や脆弱性解析について研究を進めています。毎週、全体とグループでのミーティングが開かれるので自分の研究に関する意見を聞くことができたり、月に一度の全体での進捗発表によりプレゼンテーションの力も付けることができます。セキュリティに興味のある方はぜひ齋藤・掛井研究室に見学に来てください!

M1: 加藤さん

M1: 加藤さん

齋藤・掛井研究室では主にセキュリティに関する研究を行っています。現在IoT、Android、認証班の3つのグループがあるのですが、研究室に配属された際に、3つの班に関する課題を行うことができ、自分が興味を持てるような班、テーマを見つけることにとても役立ちます。セキュリティは興味あるけど難しそうと不安に思う人もいると思いますが、私自身、今まで授業以外であまりセキュリティやIoTに関することを勉強してこなかったのですが、自分で調べたり、先輩や先生方からアドバイスをもらうことで研究を行うことができています。セキュリティについて興味のある人はぜひ研究室見学や研究室紹介に来てみてください。

D3: 稲吉さん

D3: 稲吉さん

齋藤・掛井研究室では主にサイバーセキュリティに関する研究を行っています。研究は与えられた課題を解決するのではなく、自らの手で課題を発見し解決方法を提案します。新しいアイディアを出すにはまず既存の方法を網羅的に理解する必要があるため、最初はとても大変です。また、提案手法を実際に動かして評価する必要があるため、実装を行う必要があります。新しい知識を得たいという気持ちが強く、プログラミングに自信があるか上達したいと思っている人が望ましいです。研究室については、見学で見聞きすることが全てではありません。研究は自分で決めますし、連携して動く機会が1番多いのは一緒に配属される同期達です。どのような研究室を作るか、自由度は高いです。先生方の指導は丁寧であり、卒業を心配する必要はありませんが、そこを目標とするのではなく、この研究室なら楽しめると思った方は希望していただくと良いと思います。

B4: 上保さん

B4: 上保さん

齋藤・掛井研究室では、セキュリティをメインに研究を行っています。IoT班、Android班、認証班の3つの班がありますが,配属後すぐに決めなければいけないわけではありません。さまざまなセミナー課題を通して自分が興味を持てる分野を探っていき、4年生に上がるタイミングで一番面白いと感じた班を選びます。Android班では、世界で最も普及しているOSであるAndroidをテーマに、主にユーザの個人情報を守る研究を進めています。近年,情報化が進むと同時に,多くのサイバー攻撃が生まれています。こうした攻撃から人々を守りたい!という方は、ぜひ気軽に研究室見学にいらしてください!

M1: 徳田さん

M1: 徳田さん

齋藤・掛井研究室では情報セキュリティに関する研究に取り組むことができます。セキュリティに関する基礎知識がなくても、配属後のセミナーによって学ぶことができるので心配はありません。研究は毎週の進捗報告で先生からのアドバイスをいただいてやるべきことを明確にすることができ、研究のペースも自分である程度は調整することができてストレスなく研究ができていると感じています。また、自分は情報危機管理コンテストに参加しましたが、とても良い経験になったと思っています。このような大会に興味がある人も大歓迎です。

M1: 真狩さん

M1: 真狩さん

僕はセキュリティに関する知識は授業で習った程度しかなく最初は不安でした。しかし、配属後にセミナー課題を先輩に教えてもらいながら行うことで、研究に必要な基礎知識を身につけることができました。また、この研究室では院試勉強のために7月から1ヶ月半ほど時間をもらえるため、十分勉強時間を確保できます。なので、この研究室では院試勉強の時間に関して心配する必要はありません!研究に関しては、コアタイムがないため週2回のミーティング以外は研究室以外の場所でも研究ができます。私は気分によって自宅や研究室、喫茶店など様々な場所で研究しています。興味がある方は是非研究室見学にいらしてください!

B4: 宮川さん

B4: 宮川さん

なんとなくセキュリティに興味があるけど、具体的にどんな研究をするのかわからないという方も、先輩方の発表や論文を見て、どんな研究が行われてるか知ることができます。また、興味のあるテーマについて論文調査などを通じて自分でも調べていきます。研究室配属後しばらくすると研究したい内容に基づき班分けが行われます。それまでに自分の興味のあるテーマがわかっていると良いと思います。研究でわからないことがあれば自分で調べたり、同期の人たちや先輩方、先生方にアドバイスをいただけます。各班で行うミーティングでは一週間の進捗を報告します。その際も一週間で行った内容や今後行う内容について適宜アドバイスをいただけます。セキュリティに関する研究を行いたいという方はぜひお越しください。

よくある質問

Q. 所属分野は配属や研究に影響しますか?

A. どの分野でも大丈夫です。 ネットワーク分野以外の先輩もこれまでに多数在籍しております。

Q. 定員オーバー時の配属決定方法は?

A. 面談をして決めます。 面談では、特に研究室に入ってやりたいことを聞きます。なお、やりたい事が即研究テーマになる必要はありません。興味の方向性を見ます。

Q. コアタイムはありますか?

A. ありません。 ただし、週に二度あるミーティングへの参加は必須となっています。ミーティングの開催時間は全員の都合の良い時間で決定されます。

Q. 研究テーマはどのように決まるのですか?

A. 配属後、皆さんの興味や意思に応じて決定します。 弊研究室では自由意志を尊重しています。既存のテーマの引き継ぎも可能ですし、新しい分野に取り組むことも可能です。

Q. どのような研究テーマを取り扱いますか?

A. セキュリティ関連であれば基本的に自由ですが、暗号自体の研究については取り扱いません。 これは専門性の違いによるものです。予めご承知おきください。

Q. プログラミングはしますか?

A. 弊研究室の場合、かなりの時間をプログラミングに割きます。 したがってプログラミングスキルは必要です。ただ、現在得意でない人でも配属後には課題含めトレーニングがありますから、努力さえすればスキルは自然と身につくでしょう。

Q. 院試の勉強はさせてもらえますか?

A. ご安心ください。弊研究室は、比較的、大学院試対策に手厚い対応を取っています。約一ヶ月ほど、研究をストップして院試対策に充てて良い期間が設けられています。よって、院試と研究の板挟みにあって、精神をすり減らす心配はありません!また、大学院試の過去問も十分用意があります。

Q. 緩いですか? キツいですか?

A. 是非研究室見学にいらして、その目で判断なさってください。